| 9/27(出発)
出発の日。日付が変わる頃、俺は製図室へ向かった。早朝の出発のために徹夜で朝を迎えるのだ。来てから屋久島について調べ始める。そもそも屋久島に行きたいと思ったのは小学生の頃。「屋久島の杉の木」という国語の教科書の論説文であまりのスケールの大きさに感動したからだった。といってもあの頃はもちろん想像上の話でしかなかったのだが。そして、当然製図室にいたこのときも。目前に控えた出発のとき。期待は高まっていた。と同時に、縄文杉のある高度などを知り、防寒対策などの装備に対する甘さも感じた俺と大崎は、急遽防寒着を追加することにした。これが後に俊祐を不安にさせる要因の一つになることは、このとき俺たちは予想していなかった。 |
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| そして夜が明ける。始発のバスで横浜駅に向かう。そこからバスで羽田空港へ。バス停で俊祐に合流する。 | ![]() |
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| 「俊祐、荷物少ない。」 後に分かったことだが、彼は山登りをするとは知らなかったそうだ。 とはいっても、俺と大崎も自分たちの予想はあまりに甘いものだったと知るのだが。 |
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| 若干の不安を消し去り、空港へ到着する。 |
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普段飛行機に乗ることの少ない俺には、空港は完全に非日常の世界。わくわくした。これから始まる冒険に胸が高鳴った。わくわくしすぎてわくわくさんになった。嘘だ。なってない。でも空港ではタバコ我慢した。えらい。![]() |
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| そして飛行機に乗り込み、離陸。 前日の寝不足のせいですぐ寝れるかと思ったが、俊祐が俺に寄りかかってきていたので、なかなか寝付けなかった。 寄りかかってきたというか、俺の頭を押しのけて俺の肩まで頭をねじ込んできていた。 そうこうしているうちに鹿児島空港へ到着する。 |
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| 初めて上陸する九州の地。 あつし。 いや、暑い。南国の植物と晴れ渡った空。 否が応でも心は躍りだす。 |
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| 感動もそこそこにフェリー乗り場へ向かう。 ロケットという小さな船で屋久島へ向かうのである。 |
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